私は出産後、5ヶ月目から保育士の勉強を始めました。
試験本番を迎えるころには子供は1歳になっていました。
これから出産を控えている方、現在育休中でなにか勉強や趣味を始めようと思っている方は、勉強を始める前に少し立ち止まった考えてみてください。
仕事がお休みで時間がある、と感じるかもしれませんが、育児中の勉強はいろんなことと葛藤します。
あくまでも私の個人的な体験談ですが、きっと参考になることもあるかと思いますので、ぜひ読み進めてください。
※子供の性格、家庭の環境、資格の難易度(勉強が必要な時間)などによって、千差万別です。
あくまでも参考にしてください。
罪悪感と戦う日々
子供が成長するにつれて自分の時間がどんどん減っていく・・・
育休中を利用して資格の勉強を8か月間してみて思ったこと・・・とにかく罪悪感がすごかった。
とにかく、時間の確保が課題になる中で、時には子供を無視してでも勉強時間を作らないといけない。
勉強を始めたばかりの生後5か月頃は、子供の動きも少なく、お昼寝時間も長かった。
正直『これならたくさん勉強時間取れるじゃん!』と思っていました。
しかし・・・甘かった。
それから子供が成長するにつれ、離乳食が始まり、ハイハイでいろんなところに移動し、ソファーを登り、昼寝の時間も短くなり・・・。
日に日にやることが増え、自分の時間が減っていきます。
授乳回数が減ると楽になると思っていました(笑)。
いや、楽になるんだけど・・・その分次のミッションが現れるんですよ(しかもバージョンアップして)。
勉強を始めた当初は、子育て初心者ということもあり、そんなことも想像できていませんでした。
家事をないがしろにしないと勉強時間を確保できない状態に
保育士試験本番を迎える頃には子供は1歳になっていました。勉強を始めた頃と比べると、ほんと同じ生物に思えないほどの成長っぷり。
離乳食も3回、ミルクは卒業、食事量が足りないと泣いて意思表示をしてくる・・・。
穏やかに寝ている印象だった5か月の頃とは大違いです(笑)。
試験の2か月くらいから、いよいよ本格的に詰めていかないとやばいと思い、時間を強引に確保しました。
基本的に子供のスケジュールに合わせました。
昼寝しているうちに、今しかできないことをやる。
後追いがMAXの頃はトイレに行くだけで泣くし、他の部屋に物を取りにいくだけで不機嫌になりますので、
子供が寝ているときがチャンスということで、家事を進める。
それでも追いつきませんので、中途半端で終わるけど、それでも1つでも多く進めておく。
家事がおろそかになりました。『洗濯物をたたむ時間があれば問題集を解きたい・・・』こんなことも毎日思って、
小走りで一日中過ごす。タオルを1枚でも多くたたんでおく。
『時間が空いたら』なんて言っていると絶対に空かないので、まず5分でも10分でも強引に勉強する。
3分あれば問題が1問解けるので、常にリビングのテーブルにテキストを開いた状態にして、ちょっとでも時間があれば解く・・・。
という感じでした。
最後の1か月は大幅な勉強の遅れもあり、子供が足にしがみついてきてもなんとか勉強をしました。
今思えば、かなりの罪悪感があります。
睡眠不足と戦う日々
同時に睡眠時間も減りました。
元から夜間にミルクを欲しがる子ではなかったので、寝させてしまえば朝までノンストップで寝てくれました。
ということで、私の場合、
色々な家事が終わり、完全に一人の時間が取れるのは毎日0時~2時でした。
そこで勉強時間を確保しました。
それでも試験2か月くらい前から圧倒的に勉強時間が足りないので、昼間の隙間時間も強引に確保。
睡眠不足のまま次の日に突入。
これが2か月続いた頃、最後の方は本当に狂いそうでした。
その資格は本当に取りたいものですか?
資格勉強を始める前に考えてほしいこと!
資格の勉強を始める前に今一度考えてほしいのが、その資格は本当に必要なものですか?
こう言ってはなんですが、就職や転職と直結する資格以外はおすすめできません。
趣味的な資格であれば、そこまで勉強時間もかからないかもしれませんが、それでも、上記のように色々な弊害が出てきます。
『なんか頑張ってる感が欲しい』という気持ちはよくわかります。
赤ちゃんのお世話って、とても地味で、一日なにしてたの?と聞かれるととくに大きな出来事もなく、
毎日淡々と、授乳、おむつ替え、離乳食、お風呂の繰り替えし。
職場のように目に見えてわかる成果もなく、あっという間に一週間とかすぎたりして、『せっかくだから充実させたい!』と思う気持ちもわかります。
それでも、よく考えてほしいのです。
『育休中の今しかできないこと』は、趣味の勉強も確かにそうなんですけど・・・、
子供を抱きしめてあげること、本を読んであげること、穏やかな気持ちで一緒に昼寝することも今しかできないことなんです。
保育園に通い出したら夕方以降しか一緒にいられなくなります。大きくなったら抱きしめてあげられなくなります。
子供を産む前、ネットで『子育て 後悔』と調べてみました。
『もっと抱きしめてあげればよかった』という先輩ママの言葉がとても印象的でした。
勉強は先でもできる。でも、目の前の幼いわが子を抱きしめてあげられるのはまさに『今しかできないこと』です。
政府はリスキリングを推奨しているけど・・・
赤ちゃんのお世話って無限にあります。
私の友人は赤ちゃんの離乳食のため、『当時は一日中台所にいた』と言っていました。
私自身は特に手作りにこだわりがあったわけではないので、ベビーフードと手作りのものを併せて用意していました。
他にも『毎日必ずどこか探して赤ちゃん教室に行く』という人もいました。家にいるより外に出して刺激を与えてあげたいという思いからでした。
子育てに正解はありません。
でも、あとから『もっとあれこれやってあげればよかった』というのが本当につらいですよ。
体調面とか、仕事の都合とか、仕方のないことであれば自分の心を納得させることもできますが、
自分の勉強のためだと、あとからずっとずっと・・・心にモヤモヤが残ります。
私の場合、保育士の試験は内容的に子育てと直結していることだったので勉強の内容も苦ではなかったこと、
こんなご時世なので、将来どんなことがあってもとりあえず食べていける国家資格が欲しかったこと、
保育士の試験システム的に9科目あり、合格点を取った科目は次の試験では免除される(最大6回までその権利を使って受けることができる)システムだったため、
1回目で全部受からなくても、また残りの科目を次に受けることができる、など、
色々な理由がありました。
勉強をしようと思っている方はいろんな理由があると思いますが、転職に直結するとか、自分自身の独立のキャリアアップにつながり、それが最終的的に収入UPになったりして子供に還元されるのならいいですが、
『取っても取らなくてもどっちでもいいけど気晴らしに受けてみよう』くらいだとやらない方がいいと思います。
『どんな結果になっても受けたことに絶対に後悔がない』
という理由をぜひノートに書き出してみてください。
私自身は保育士試験の受験に関して後悔はないですが、もしあそこで受けなければ・・・
子供服をもっと作ってみたかったな、と思います。
まとめ
子供にやってあげたいことは人それぞれです。無限にあります。
でも、驚くほどに子供の成長は早く、いつの間にか終わっていた、ということが山のようにあります。
大人の1年とは全く違う成長速度。あっという間に終わってしまう行動の数々。
後悔が一つもない、という親は見たことがありませんが、それでも、少しでもその後悔が少なくなるように、
リスキリングの勉強は始める前に少し考えてみてください。